「ツーリングで夜とか人気のない場所で、怖くなったりしませんか？」と問われた事が何度かあります。
質問の真意は、幽霊やお化けのたぐいだと思うのですが、想像すればもちろん怖いです。ただ、私は幽霊よりは故障の方が怖いので、それほど怖いと感じません。
幽霊やお化けは、結局のところ不安や恐怖といった脳内の幻想を投影したものだと思います。
バイクに乗っていると、こういった不安や恐怖は現実的な機械への心配に代わります。
特に怖いのが予兆もなく突然壊れる電子部品です。人気まばらな道路を走行中にふと、「点火系統が故障してエンジンが止まったらどうしよう」と考えると不安になります。
実際に私は北海道で点火系統の部品が壊れて走行不能になりました。幸いに飛行場から近い場所でしたので、同一車種を所有している友人に羽田空港まで部品を運んで貰い、航空便で部品を受け取りなんとか修理してツーリングは続行出来ました。
心霊現象を怖がる余裕も枯渇(笑)
こういったトラブルは過去に何回かあったので、不安や恐怖は現実的な物質、機械へ向かいます。
よって日常生活で生まれる、幽霊やお化けを創造するエネルギーはツーリング中は枯渇します。
人の生活に有害な事柄は無数にありますが、その一つは不安や恐怖への想像力だな～と思います。
幽霊やお化けへの対処方法はありませんが、機械は準備や機転、知識や技術で補える事が多いものです。そう考えると、幽霊やお化けが、この世でもっとも難敵なのかもしれません。
冒頭の画像は北海道の浦幌付近の道道です。偉そうに書き連ねましたが、人気の無いこんな場所で夜に故障したら、やはり幽霊やお化けを投影すると思います（笑）